嘘社会にクサビを打ち込むのもリーダー。

下のインタビュー記事を読むと
レビューがない商品は買われないというのが分かる。
だから必死にレビューを獲得しようとする。
すべてはカネのためだ。

楽天にもサクラが来ている。
中国人が楽天でストアを持つ方法があるのか、
私は楽天ストアを持ってないので分かりません。

サクラレビューは中国製品だけではない。
日本人が書いた本でもある。
(ほぼビジネス系)

芸能人やタレントがギャラ欲しさに
依頼企業のつまらん商品を紹介したり、
おいしくない料理をおいしいと言う。

「嘘で汚れた人間社会は息苦しい」

若い人で鬱病になる人もいる。
中高年ならもっといる。

我らウツウツ社会から解放するために
レビューは参考程度に
自身の体験を大事にしてほしい。

不良品なら返品すればいい。
騙されたらSNSで反逆すればいい。

「世の中を1ミリでも良くするぞ!!」

この先のビジネスは

何を売っているかではなく
誰が売っているか?
何が受けているかではなく
誰がおすすめしているか?

「誰」が重要になる。

※本音で生きているリーダーが求められている。

見ず知らずの人が売り込みしてきても
誰も買わなくなる。

あなたは私にとって誰ですか?
と取り合ってもらえない。

レビューシステムは崩壊するかもしれない。

(以下抜粋)

アマゾン「やらせレビュー」の首謀者を直撃、楽天も餌食に
大手通販サイト、アマゾンで横行する「やらせレビュー」の元凶を追って中国・深圳にたどり着いた。現地で首謀者との接触に成功。ついに全手口が明らかになる。

アマゾン「やらせレビュー」の首謀者を直撃、楽天も餌食に

吉野次郎(日経ビジネス記者)
2020年1月20日

大手通販サイト、アマゾンでは
金銭を受け取って「コスパ最高」「大満足」などと、
高評価のレビューを書き込む「やらせ」が横行している。
実際にやらせレビューを投稿した人の証言が
テレビやネットのニュースでたびたび報じられてきた。
ただ、やらせを司令している
首謀者のインタビューにたどり着いた報道は皆無だ。

元凶に迫るべく、記者は昨秋、
ネットを通じて首謀者の一人に接触を図った。
取材の意図を丁寧に説明し、
交渉を重ねた結果、
ついに面会に同意してくれた。

急いで向かった先は中国・深圳。
市内中心部から北に10kmほどの
坂田(バンティエン)地区で
初対面した王宇航(ワン・ユーハン、仮名)氏は
屈託のない青年だった。
この地区に集積するネット販売業者の1つが
王の勤務先だ。
彼の証言から、坂田地区全体が
日本のアマゾンに嘘をまき散らす
“汚染源”であることが判明した。
汚染の範囲はアマゾンから
楽天市場に広がろうとしている。

(聞き手は吉野次郎)

取材に応じていただき、ありがとうございます。

王:遠路はるばる日本からようこそ。
何でも答えますよ。
好きなことを聞いてください。

では単刀直入にお聞きします。
王さんは日本にいる協力者を通じて、
アマゾンにやらせレビューを
書き込ませているんですよね。

王:その通りです。
金銭を支払う見返りに
高評価のレビューを書かせて、
自社で開発したワイヤレスイヤホンや
携帯型スピーカーなどの
IT関連製品の販売を促進しています。
というか、そんなことはこの辺りでは
誰でも当たり前のようにやっていますよ。
坂田地区にはアマゾンに
IT機器を出品するネット販売業者が集まっていますが、
やらせに手を染めていない業者は
存在しないのではないかな。

なぜそんなことをするのでしょう。

王:同業者との販売競争に勝つためです。
ライバルより少しでも高い評価を得て、
売り上げを伸ばすために、
やらせレビューのバトルを繰り広げています。

王さんは社内でどんな立場なのですか?

王:ご覧の通り私は日本語ができるので、
日本のアマゾンに開設した「ストア」と呼ばれる
オンライン店舗の運営を任されています。
このほか当社は米国や英国、
ドイツ、フランスのアマゾンにも出店しています。
やはり現地語に精通した従業員が
ストアを運営しており、
現地人にやらせを依頼しています。
私を含めてストア運営者の給料は
自分が担当するストアの売り上げに連動しているので、
売り上げを伸ばすために、
広告宣伝費のつもりで
やらせの協力者に金銭を渡しています。

偽のレビューを書き込ませたとしても、
商品の品質には自信があります。
決して質の悪いモノを売りつけているわけではありません。
ただ残念ながら品質を厳しく管理していても、
一定の確率で不良品が紛れ込みます。
たまたま不良品を受け取った購入者がつけた
低評価のレビューを目立たないようにするためにも、
高評価のやらせレビューを並べる必要があります。

なるほど……。

王:そういえば最近、当社は
日本の楽天市場にもストアを開設しましたよ。

そうなんですか?
やっぱり楽天市場にも
やらせレビューを書かせているんですか?

王:もちろんです。
当社を含め坂田地区のネット販売業者が
多く扱ってるIT機器の分野では、
アマゾンの販売力が
ほかの通販サイトを圧倒しているのですが、
最近は楽天市場が存在感を増しています。
当社も試しにストアを開設し、
このほど正式に出店しました。
アマゾンで培ったノウハウを生かして、
楽天市場にやらせレビューを書いてもらっています。

やらせに加担するレビュアーを募る方法を教えてください。

王:楽天市場もアマゾンも基本的に同じですが、
私が手がけているアマゾンのケースでお話しましょう。
私はフェイスブックやLINEで
やらせに協力してくれる
日本人のレビュアーを募集しています。

アマゾンに出品するネット販売業者が集まる
中国・深圳の坂田地区
中国人には依頼しないのですか?

王:中国人がレビューを書いても
不自然な日本語になることが多いので、
読み手が信用してくれません。
レビュアーは日本人でないとダメです。

気持ちを込めて嘘を書く

やらせレビューを書き込ませるまでの
手順を教えてください。

王:応募者にはチャットでレビューの方法を指南します。
まずは商品を購入してもらうところから始まります。
実際に購入するとレビュー欄に
「Amazonで購入」と表示され、
信ぴょう性が増しますからね。
レビュアーの手元に商品が届けば、
最高得点の五つ星とともに、
商品を褒めたたえるレビューを書き込んでもらいます。
レビュアーにはこちらが指定した
特定のキーワードを盛り込むよう指示しています。
アマゾン内のキーワード検索で
商品を上位に表示させるための工夫です。
それと気持ちを込めて書くよう指導しています。
いいかげんな書き込みだと、
チャットで叱責します。
日本人のフリをして応募し、
不自然な日本語を書き込んだ場合も怒ります。
ちゃんと書き直すまで、
約束した金額は支払いません。

一体いくらぐらい支払うのですか?

王:商品代をそのまま返金しています。
レビュアーは実質的にタダで手に入れた商品を
すぐにネットで転売して、
自分のもうけとしています。
もっとも高価な商品であれば、
五つ星と商品を褒めたたえる書き込みだけでは、
全額は返金しないのが坂田地区の通例となっています。
様々なオプションを用意し、
それらをすべて実行して
初めて全額を返金することが多いですね。

詳しく教えてください。

王:私の場合、値段が3000円以上の商品から
オプションを設定しています。
例えば5000円の商品であれば、
五つ星と高評価の書き込みだけでは、
3000円しか返金しません。
残りの2000円はオプションを
すべて実行することを条件に返しています。
例えば商品の動画をレビュー欄に載せれば800円、
商品の写真を8枚載せれば
800円というように加算していきます。
それなりに高価な商品ですから、
レビュアーにもがんばってもらわないと困ります。
ただし、「ベストレビュアー」は優遇しますよ。

どういうことでしょう。

王:アマゾンは投稿総数や
レビューを参考にした人の数に応じて
レビュアーを順位づけしています。
上位にランクインすれば
ベストレビュアーの称号がもらえ、
レビュー欄に表示されます。
彼らのレビューは影響力があるので、
坂田地区のネット販売業者は
ベストレビュアーを買収して
やらせレビューを書かせることがあります。

買収金額は?

王:上位500位以内の「ベスト500レビュアー」であれば、
少し前までは2000元(約3万2000円)だったのですが、
相場は日々変動しており現在は
1000元(約1万6000円)で推移しています。
ベスト10レビュアーとかにも
やらせ頼みたいんですけど、
何せ人数が少ない。
やらせを依頼する以前に、
彼らと人間関係を結ぶのが難しいのが悩みの種です。

日本を含めて世界中のアマゾンを束ねる
米アマゾン・ドット・コムは、
人手と機械を使ってやらせレビューを監視し、
不正と判断すれば非公開とする措置を取っています。

王:アマゾンにやらせを検知されないように
坂田地区の住人も日々腕を磨いています。
例えばやらせレビューを掲載するタイミングです。
ある日、突然レビューが増えたら
アマゾンに不正を察知され、
アカウントを凍結されかねません。
そのため初日に10件、
2日目に15件というように
徐々に投稿するレビューの数を増やしていき、
4日目に減らすといったことをやっています。
初期の需要が一巡して、
いったん販売が落ち着く状況を再現しています。

それと五つ星ばかりが並ぶのも不自然です。
通常であれば、一般の購入者が三つ星をつけたり、
不良品を手にした購入者が
一つ星をつけたりするものですが、
いくら待っても低評価がつかないことがあります。
その場合、あえて一つ星や三つ星の
やらせレビューを依頼することがあります。

口コミ代行業者との分業で嘘を量産

アマゾンの監視をかいくぐるのにも
手間がかかりますね。
王さんにはストア運営者としての
通常業務もあるわけですよね。
その傍らでやらせレビューを載せる作業は
負担になりませんか。

王:はい。なので、最近は
口コミ代行業者を利用することが増えました。
私のようなストアの運営者に代わって、
やらせに協力してくれるレビュアーを
募集、運用する人たちです。
商品を販売している国の個人が
代行業を営んでいるケースが多いですね。
代行手数料は日本の業者であれば
レビュー1件当たり35元(約560円)程度が相場となります。

ところで大勢の消費者をだましていることについてどう考えていますか?

王:罪悪感ですか? ありません。

(以上)

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